日本人の健康と長寿の秘訣

(第二話)

日本人の長寿、これは現在男女とも世界一である。 長寿を左右する要因は先天的なものを除けば心身の健康である。 何が日本人をそんなに健康にしているのであろうか。 他の国民、民族と何が違うのであろうか。   人間の健康を左右する要因は1)食事、2)運動、 3)その他の生活習慣である。

1)食事。栄養のバランスのとれた食事を適量とると いうのが人間の健康に最も良いわけだが、日本人の食事は肉 油少なめの食事を適量摂っており(例えばアメリカ人のよう にバカ食いしない)確かに健康的である。もしかしたらその 点では他のほとんど全ての国にまさっているかも知れない。

2)適度な運動。 運動といっても労働としてではなく軽快に汗をかく程度のスポーツが一番健康には良いとされているようだが、一般的に言って働きバチである日本人は欧米先進国と比べるとこのスポーツによる適度の運動という点では多少引けを取るかも知れない。しかし、そのような説が述べられている時、 労働による運動とスポーツによる運動とが同じような筋肉の収縮作用であるにもかかわらず健康に与える影響に差があると言うことについてあまり説得力のある裏づけが示されているのを見たことがない。  もしかすると実際にはその差はあまりないのかも知れない。 
それであれば日本人の日々の 運動量も決して見劣りのするようなものではない。通勤のため或いは勤労のために日本人が行う1日平均の運動量はきっと十分なものがあるのだろう。   特にその歩行による運動は車社会に生活するアメリカ人等と比べたら比較にならないくらい多いことは確かだ。  しかもこの日本人の歩行と言うのはまさしく“軽快に汗をかくていどのスポーツ”程度  の早足だからどちらにしても充分に健康的なのだ。

   

   

3)生活習慣。 世界にはありとあらゆる民族がそれぞれ異なった生活習慣をもって暮らしている。 その中には人間の健康に良いものもあれば悪いものもある。日本の生活習慣の中にも同じく健康に良いものも良くないものもある。 

   畳の生活というのは日本文化を特徴付けるもののひとつだがその上で正座をして暮らすということなどは体の一部分だけに不必要な圧迫を加えるからと言う理由で今では身体に良くないものとみなされていることのひとつである。 その昔、織田幹雄選手がオリンピックの三段跳びで金メダルを獲得した頃などは、畳のうえの生活が織田選手の脚力増進に大きな役割を果たしたといわれたりしたものだが今ではその説は否定されている。 このように日本の生活習慣には必ずしも身体的健康のためには好ましくないと思えるものもあるが概して日本的生活習慣には人間の健康にとって決定的に有害なものはないようだ。 

   反対に健康に良いと思われる生活習慣なら沢山見つけることが出来る。その中でも最たるものは”お風呂に入る”習慣であろう。 それは血行促進を通して直接身体に良いばかりでなく、ゆっくり湯に浸かるということが日本人にとって快適であることから精神的にも大変良い影響を与えている生活習慣なのである。 従ってそれはどんなにか日本人の健康増進に、ひいては長寿達成に貢献しているか計り知れないくらいなのだが、実はこのお風呂にはいると言う生活習慣はかなり日本に特有な習慣なのである。  

鴇田晴幸

バスプロ(株)社長

浴槽設計家・お風呂研究家

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